VOICE
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臨床現場で積み重ねた知見を
公衆衛生の取り組みに生かす。

M先生

2010年入局

臨床心理士、公認心理師を目指した理由・きっかけ

私の学生時代は、私立の高校にはSCはおらず、精神科の専門家や専門機関に相談することは身近ではありませんでした。そんな私が家庭で問題に直面した時、子どもながらに思ったのが「大人の相談先」の必要性です。それなら、自分で身近に大人が相談できる環境づくりを行っていきたいと考えたのが、臨床心理士を目指したきっかけになりました。

現在の仕事

現在は政令指定都市に設置される精神保健福祉センターに所属し、精神科領域における普及啓発、精神保健福祉相談(ひきこもり、依存、自死・がん・突然死の遺族、摂食障害等)、研修開催や技術支援、調査研究、自立支援医療や精神障がい者保健福祉手帳判定事務や精神医療審査会事務局等の法定業務などを行っています。
この職場に異動するまでは、医療機関で患者さんと個対個で関わることが主でしたが、現在は患者さんのみならず、精神科未受診の方や精神的な不調を呈している方のご家族とお会いし、環境調整を含めた働きかけを行っています。また、一般市民を対象に、こころの健康を維持する公衆衛生という集団への働きかけについて考える機会も多く持っています。毎日が試行錯誤ですが、個別相談や集団への取り組みによって課題がよりよい方向に進む様子が見られることが、やりがいにつながっています。

講座の魅力

当講座に入局したのは、大学・大学院ではあまり実践できなかった心理療法や心理検査のスキルを高め、精神科領域で活動するにあたって不可欠な病気の知識を高めたいとの思いでした。入局後は研修や関連機関での勤務を通して、広く、多領域にわたって学ぶことができ、この経験は今、診断がついていない相談者やそのご家族に対するアセスメントや、症状を見立てることに大変役立っています。
心理研修では、常に先輩が見守ってくださる環境が私の安全基地でした。時間も知識も惜しみなく提供くださった先輩心理士の姿は、人として心理士として、今も私のモデルです。
そして、医師や看護師やコメディカルの方々とのコミュニケーションがとても活発で、医局に入ったばかりの私が意見しやすい空気をつくり、その意見を認めてくださった体験は、私の「もっと学びたい」というモチベーションを大きく高めてくれました。
実践での学びを通して得た知識やスキル、仲間と力を合せる大切さと喜びを通じて、心理士として人として成長させてくれたこの講座には、今でも感謝が尽きません。

現在の目標、目指している夢

職場には心理以外に医師、保健師、精神保健福祉士、臨床心理士(公認心理師)、事務職と多職種が集まっています。今、臨床心理士に求められるものは何かということを常に意識するために情報やスキルを更新していくこと、自己研鑽に努めています。また、他の職種との連携は重要で、それぞれが得意とする分野に関して積極的に聞き、話しやすい環境づくりとして普段から世間話などたくさんコミュニケーションを取るようにしています。
また、仕事はしようと思うと限りなくできるもので、ついついワーク・ライフ・バランスが崩れがちになります。なるべく勤務時間に収めることができるよう仕事に優先順位をつけて、無理のない計画を立てることを心掛けています。

MESSAGE

幅広い経験と実践的知識・スキルを持ち、学びを続け、他職種と連携が取れているということは、相談者・患者さんの安心感につながります。研修中も研修後も困ったときにはいつでも誰かがサポートしてくれます。専門家が安心できていることも大切です。気になった方はぜひ、当講座をのぞいてみてください。
  • 浜松医科大学子どものこころの発達研究センター
  • 静岡県摂食障害支援拠点病院
  • 浜松医科大学医学部附属病院
  • 国立大学法人 浜松医科大学
  • 静岡県摂食障害支援拠点病院

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