うつ病の認知行動療法専門外来
INDEX
現在、わが国のうつ病患者数は100万人を超えるともいわれ、社会問題となっています。一方、認知行動療法は2010年に保険適応となり、うつ病の治療の選択肢の一つとなりました。しかし、1回のセッションが60分と時間が掛かること、治療者の訓練も困難であることなどの理由から実施できるクリニックや病院が限られています。そのため、多くのうつ病の患者さんが認知行動療法を受けたくても受けられない現状があります。
浜松医大精神科神経科では、これまでも臨床心理士・公認心理師の研修機関として、県下の関連病院やクリニックなどに多くの人材を輩出してきました。そして、うつ病に限らず、不安障害、強迫性障害、摂食障害など多くの疾患を対象に精神療法を提供しています。さらに、上記のような社会的ニーズに応えていくために、専属の医師と公認心理師を選定し、2019年度にうつ病の認知行動療法に特化した専門外来を開設しました。
浜松医大精神科神経科では、これまでも臨床心理士・公認心理師の研修機関として、県下の関連病院やクリニックなどに多くの人材を輩出してきました。そして、うつ病に限らず、不安障害、強迫性障害、摂食障害など多くの疾患を対象に精神療法を提供しています。さらに、上記のような社会的ニーズに応えていくために、専属の医師と公認心理師を選定し、2019年度にうつ病の認知行動療法に特化した専門外来を開設しました。
認知行動療法とは
認知行動療法は軽症うつ病では単独で、中等症~重症では薬物療法との併用療法で効果があるとされており、数多くのエビデンスが示された精神療法です。認知行動療法ではうつ病に特徴的な悪循環を認知、感情、行動に分け、認知の歪みを修正することで悪循環から脱するという精神療法です。
本専門外来で行っている認知行動療法は厚生労働省の認知行動療法マニュアルに準拠し、基本的に週1回計16回の治療を行っています。
本専門外来で行っている認知行動療法は厚生労働省の認知行動療法マニュアルに準拠し、基本的に週1回計16回の治療を行っています。
対象となる方
本専門外来では20~50歳の軽症うつ病の方を対象に治療を行っています。
中等症以上の方の認知行動療法は、適否を考慮した上で薬物療法と併用して従来通り精神科一般外来で行っています。また、うつ病以外の方の認知行動療法も従来通り精神科一般外来で行っています。なお、認知行動療法が終了した後は一般のクリニックや病院に逆紹介させていただくことがあります。
中等症以上の方の認知行動療法は、適否を考慮した上で薬物療法と併用して従来通り精神科一般外来で行っています。また、うつ病以外の方の認知行動療法も従来通り精神科一般外来で行っています。なお、認知行動療法が終了した後は一般のクリニックや病院に逆紹介させていただくことがあります。
受診の流れ
認知行動療法専門外来の初診予約は月曜日(午前)、火曜日(午後)となります。まずは浜松医科大学精神科外来(053-435-2635)にお電話ください。
注:本院は完全紹介予約制のため、初めて受診される場合はかかりつけ医からの紹介状がない方の受診はできません。
注:本院は完全紹介予約制のため、初めて受診される場合はかかりつけ医からの紹介状がない方の受診はできません。
治療の流れ
治療は1回30~60分で16回にわたって、1~2週間に1回のペースで行います。
セッション | テーマ |
---|---|
1-2 | これまでの経過、状態を振り返る うつ病と認知行動療法を知る |
3-4 | 現在の問題点を見つけ、治療目標を決める 日々の行動パターンを見直してみる |
5-6 | コラム表を用いて嫌な気分・自動思考の悪循環を見つける |
7-12 | 自動思考を見直し、バランス思考を深める |
13-14 | スキーマ(心の法則)を見つける |
15-16 | まとめと再発予防 |
気分障害の臨床研究について
当科では気分障害の原因究明と新しい検査や新しい治療法の開発を目指したPETなどの臨床研究を行っており、ご協力をお願いすることがございます。