VOICE
03
神経伝達物質のPET研究を通じて
臨床に役立つ病態解明を目指す。
M先生
2014年入局
現在の仕事
市内にある病院の精神科常勤医として、主に認知症をはじめとする高齢者の方の精神疾患を診療しています。週のうち、4日間を外来診療や入院患者さんの診断・治療に充て、1日を研究に振り分けています。
精神科の診察では、初診時に生活歴や現病歴を聴取して、その方のプロフィールを深く探っていきます。それは一つ一つのルポルタージュを読んでいるようで、いつも新鮮な感動があります。精神疾患は、スタンダードな治療では良くならない患者さんも少なくありません。そうした患者さんに寄り添い、一緒に頑張りながらさまざまな工夫をして治療していくのもまた、この仕事の醍醐味であり、やりがいでもあります。
研究面では、ドーパミンやセロトニンといった分子的な観点から、自閉スペクトラム症の病態解明を目指しています。ゆくゆくはドーパミンがヒトの思考や行動、精神症状に与える影響を明らかにして、治療に結び付けるのが目標です。
精神科の診察では、初診時に生活歴や現病歴を聴取して、その方のプロフィールを深く探っていきます。それは一つ一つのルポルタージュを読んでいるようで、いつも新鮮な感動があります。精神疾患は、スタンダードな治療では良くならない患者さんも少なくありません。そうした患者さんに寄り添い、一緒に頑張りながらさまざまな工夫をして治療していくのもまた、この仕事の醍醐味であり、やりがいでもあります。
研究面では、ドーパミンやセロトニンといった分子的な観点から、自閉スペクトラム症の病態解明を目指しています。ゆくゆくはドーパミンがヒトの思考や行動、精神症状に与える影響を明らかにして、治療に結び付けるのが目標です。
講座の魅力
山末教授以下、先生方が皆優しいのが当講座の一番の魅力です。私は後述の通りPET研究をやりたくて当講座を志望しましたが、研究に割ける時間を確保できるよう臨床の負担の少ない病院に優先的に回してくれたり、先輩方が治療やレポート作成をサポートしてくれたりと、指定医や専門医の取得に向けて力強く背中を押してもらいました。
思い出深いのは、初診時に作る生活歴や現病歴等のサマリーの書き方を指導してもらったこと。レポートを書く能力を磨くのに役立ったのはもちろん、情報を整理して患者さんを全人的に理解しようという意識が持てたことは、臨床に当たる心構えとして自分の中に根付いています。
そして何より、医局を通じて得られた医師同士のネットワークは、生涯の宝物です。
思い出深いのは、初診時に作る生活歴や現病歴等のサマリーの書き方を指導してもらったこと。レポートを書く能力を磨くのに役立ったのはもちろん、情報を整理して患者さんを全人的に理解しようという意識が持てたことは、臨床に当たる心構えとして自分の中に根付いています。
そして何より、医局を通じて得られた医師同士のネットワークは、生涯の宝物です。
入局を決めた理由
私が当講座に注目したきっかけは、本学の学部生時代にネットニュースで見掛けた、本学精神科のPET研究の記事でした。PET研究ができる環境は世界でも数えるほどしかなく、自分も将来こんな研究をしてみたいと思って当講座への入局を希望しました。
大学院に進学した際、山末教授と話し合って念願のPET研究をさせてもらい、その研究結果は精神科の一流学術誌に掲載されました。それだけでなく、一緒に研究していた先輩の研究もまた別の一流学術誌に掲載されました。これは、指導力や設備を含む、当講座の研究環境の総合力の表れだと思います。
また大学院の研究で勉強したおかげで、脳解剖や神経伝達物質の受容体の種類、頭部CT画像の読影や抗精神病薬の作用機序についての理解が進み、臨床にも役立っています。
大学院に進学した際、山末教授と話し合って念願のPET研究をさせてもらい、その研究結果は精神科の一流学術誌に掲載されました。それだけでなく、一緒に研究していた先輩の研究もまた別の一流学術誌に掲載されました。これは、指導力や設備を含む、当講座の研究環境の総合力の表れだと思います。
また大学院の研究で勉強したおかげで、脳解剖や神経伝達物質の受容体の種類、頭部CT画像の読影や抗精神病薬の作用機序についての理解が進み、臨床にも役立っています。
MESSAGE
このように、当講座には専門領域を究めながら、その知見を臨床に役立てられる環境が整っており、研究と臨床の両立を目指す医師には最適と思います。こう書くととても忙しそうに聞こえるかもしれませんが、精神科は基本的に定時で上がれるので、子どもの保育園の送り迎えや家事、育児に時間を割きつつ、家には仕事や研究課題をなるべく持ち帰らずに公私を区別した生活ができています。
精神科は、医学の中で一番遅れている分野だと思います。しかし、それだけ今後進歩する伸びしろが大きい分野だと言えます。その進歩は、誰がさせるのか…? これから医者になるあなたです!
精神科は、医学の中で一番遅れている分野だと思います。しかし、それだけ今後進歩する伸びしろが大きい分野だと言えます。その進歩は、誰がさせるのか…? これから医者になるあなたです!